公共施設では、敷地内への鳥類の侵入や営巣による被害が問題になることがあります。屋外施設、学校、公園、貯水池、文化財などでは、鳥の糞や巣による衛生・美観・安全面での影響が深刻です。弊社では、環境に配慮した 害獣対策 として、鳥類の行動特性に基づいた追い払い技術を提供しています。特に ディストレスコール を用いた生態音響は、自然界の捕食リスクを模した音で鳥に警戒心を与え、効率的な追い払いが可能です。

鳥類は営巣地や餌場に強く固執する習性があるため、早期の対応が重要です。もし営巣が始まると、その場所を放棄させるのは非常に困難になります。公共施設では、人や来訪者への安全性も求められるため、爆音や花火の使用は制限されます。そこで、 ディストレスコールや視覚刺激装置、訓練された犬の活用 など、環境に優しい方法が効果的です。

主な公共施設向け追い払い技術

1. 聴覚刺激装置（ディストレスコール）
鳥類の聴覚に訴える方法として、プロパン砲やクラッカーの他、 ディストレスコール発声システム を利用できます。ディストレスコールは、鳥が捕食者に襲われた際に発する警戒音で、近くの鳥に危険を知らせるため、群れ全体の行動に影響します。地域や鳥の種類に応じた音源を選ぶことで、効果を最大化し、鳥の馴化を防ぎます。公共施設では、音量や発声タイミングを制御し、周辺住民や来訪者への影響を最小限に抑えた運用が可能です。

2. 視覚刺激装置
捕食者模型や旗、風船、剥製などを活用して、鳥に視覚的な恐怖を与える方法です。剥製は苦悶の姿勢を再現することで、鳥が近寄らない効果が高まります。また、レーザー照射は、水域や特定の施設での鳥の追い払いに有効ですが、安全性に配慮した運用が必要です。使用時には保護メガネの着用や、レーザーが人や車両に向かないよう徹底した管理が求められます。

3. 訓練された犬や猛禽類の活用
訓練された犬は、飛散する鳥の方向をコントロールし、公共施設内での鳥の行動を管理できます。ハヤブサなどの猛禽類も有効ですが、運用には専門知識や経験が必要であり、コスト面も考慮する必要があります。

公共施設での運用ポイント

早期対応：鳥が定着する前に追い払いを開始する

複合的な手法：ディストレスコールと視覚刺激装置の併用で馴化を防ぐ

安全管理：来訪者や周辺住民への影響を最小化する運用

環境配慮：捕獲や薬剤に頼らず、自然に近い刺激で鳥を分散

弊社の 害獣対策装置 は、ディストレスコールを中心とした生態音響と視覚刺激、必要に応じて犬の活用を組み合わせることで、公共施設における鳥害を安全かつ効果的に軽減します。施設の衛生・美観・安全を守るだけでなく、鳥類や周囲の環境にも配慮した持続可能な対策を実現します。

近年の研究では、 生態音響（ディストレスコール） の再生が、鳥害を引き起こす鳥を効率的に追い払うための有効な手段として注目されています。公共施設や農業施設、商業施設などにおける鳥害は、糞害や騒音、施設の損傷など、衛生面や安全面での影響が大きく、 害獣対策 として早期の対応が求められます。

しかし、単純にディストレスコールを再生するだけでは、鳥はすぐにその音に慣れてしまい、効果が低下することが知られています。最近の研究では、スズメ目の成鳥は物理的に拘束されている場合にのみ、警戒や苦悶を伝える叫び声（ディストレスコール）を発することが示されています。この叫び声は、捕食者に捕らえられた仲間を驚かせて逃がすための信号であり、同時に他の鳥を引き寄せ、捕食者の状況を調査させる行動につながります。

これらの研究成果から、 ディストレスコール再生を捕食者の模型などと組み合わせる ことで、鳥の恐怖心を強化し、音への慣れ（馴化）を遅らせることが可能であることがわかっています。つまり、音響だけではなく視覚刺激を加えることで、より自然に鳥の警戒心を引き出し、効率的な害獣対策が実現できます。

弊社では、この知見に基づき、鳥害対策用の害獣撃退装置に ディストレスコールを含む各種音源 を組み込んでいます。対象となるヒヨドリ、ムクドリ、ハトなどに対して、以下の音源を5～8種組み合わせて発声し、鳥の馴化を最小限に抑えながら安全に撃退しています。

１．警戒音（ディストレスコール）

２．苦渋音（ディストレスコール）

３．威嚇音（ディストレスコール）

４．天敵音

５．人工音

これらの音源を適切に組み合わせることで、鳥が同じ音に慣れてしまうリスクを避け、公共施設や屋外環境での 害獣対策 において高い効果を発揮します。弊社のディストレスコールを用いた害獣撃退装置は、環境にやさしく、鳥や人、周囲への安全にも配慮した設計となっています。